
こういった疑問に仮釈9か月もらってぬくぬくシャバを満喫している元受刑者である僕が答えます。
本記事の内容
- 刑務所生活ってきつい?いじめってあるの?
- 刑務所生活をいじめられずに生きていく3つの方法
- それでもやられた場合の最後の非常手段
Contents
刑務所生活ってきつい?いじめってあるの?

いきなりですが、結論です。
きついし、いじめはあります。
そもそもきつくなかったら刑罰の意味がないですよね。
僕が受刑中特にきついなと思ったのは、
- 甘いものが食べられない
- 娯楽が少ない
- 人間関係
この3つがやはりきつかった。
特にきつかったのはやっぱり人間関係です。
もうこれはシャバだろうが刑務所だろうが、どこにいてもそうだと思います。
結局すべての問題は人間関係です。
休みの日は1日24時間、平日でも作業終わったら他の受刑者と同じ部屋に閉じ込められるわけです。
家族ですら同じ部屋にそんなにいないですよね。
それをまったくの他人と過ごすとなったら、そのストレスは凄まじいものがあります。
しかも相手は犯罪を犯した受刑者ですからね。(自分もそうですが)

当然合う合わないがでてきます。
「こいつ、飯食うの遅すぎ」
「こいつの態度、言葉遣いが気に入らない」
「トイレ掃除のやり方がなってない」
などなど、1日24時間一緒の部屋にいたら嫌でも目に入ってきます。
そうなると出てくるのがいじめです。
もちろん必ずいじめられるわけではないです。
あまり関わらないようにして大人な対応する受刑者だっています。
というかほとんどそうだと思います。
嫌いだからといっていきなり殴ったり、言葉の暴力を使ってくるっていうのはまれです。
でもなるべく嫌われたくないですよね。
どうしたら嫌われないのか、どういうやつが嫌われるのか次で説明します。
刑務所生活をいじめられずに生きていく3つの方法

初めて刑務所に行くのってやっぱり不安ですよね。
僕も不安でした。
でも下記の3つのことを守っていたら大抵うまくいきました。
嘘つくな

嘘つくな。
何当たり前のこと言ってんだよ、と思うかもしれません。
しかしこれできてない人多すぎです。
嘘は大抵ばれます。なぜだかほとんどばれます。
「俺は従業員100人いる会社の社長だ」←シャバにいる人に調べてもらってばれる
「俺はめちゃくちゃ金持ちだ」←じゃぁなんで私物の日用品を買うお金がないんだ
「俺は無罪だ。政治犯でここいるんだ」←ただの万引き犯でした。
嘘つきと仲良くしたい人なんて刑務所でもいません。
刑務所に入り訓練も終わったら工場に配役されるんですが、
そこの雑居でまず間違いなく聞かれる質問があります。
「なにやったの?」
ぶっちゃけこの質問には2通りの答え方しかありません。
1つ目は、「正直に答える」です。
間違っても恥ずかしいからとか自分を大きくみせるとか変な理由でありもしない犯罪をでっち上げたり、嘘つかないことです。
これは刑務所特有かもしれませんが、
その人が「何をやったか?」ではなく、「”いま、ここ”に生きるあなた」で人は判断されます。
あいさつはまともにできない、礼儀は知らない、食べ方が汚い、トイレ掃除はやりたくない
と言う万引き犯より、
あいさつができて、礼儀も知っていて、食べ方も綺麗で、掃除もきっりやる
強姦犯のほうが好かれます。
2つ目は、「言いたくない」です。
これは僕が刑務官から実際に言われたアドバイスです。
部屋にいったら先輩からなにをやったのか聞かれると思うが、言いたくないなら言わなくていい、と。
しかし、僕はおすすめできません。
なぜか?
そんな人と誰も仲良くなりたいと思わないからです。
残念ですが、結論です。
「新しい人、なにやったか聞いた?」
「聞いたけど、言いたくないと言って教えてくれなかった」
「へ~そ~なんだ」
こういった会話が工場中で交わされることになります。
大抵ひとりぼっちになります。やっぱり信用されないです。
部屋ごとを漏らすな

部屋ごととは部屋で起きたできごと、話した内容のことを言います。
つまり、同じ部屋の人たちで交わされた会話の内容や部屋で起きた出来事を違う部屋の人たちに漏らす行為を指します。
例えば、部屋の人が本当はダメだけど洗面所で頭を洗ったとします。
「昨日部屋の人が頭洗ってたんだよね。」
なんてあなたが他の部屋の人に漏らしたらダメってことです。
なぜか?
その話を聞いた人が他の人にはなし、その人がまたほかの人にはなし、結局回り巡って本人のところに話がいって、「おい、お前俺が頭洗ってたことばらしたろ」となるわけです。
それで詰められて工場や部屋に居づらくなり、作業拒否をして工場を飛ぶ(懲罰に行く)はめになるわけです。
空気入れるな

あまり聞きなれない言葉ですね。
解説します。
例えば一緒の部屋のAさんが違う部屋の人のBさんの悪口を言っていたとします。
Aさん「Bさんって態度悪いしおれ好きじゃないんだよね」
こんなことをあなたが見聞きしても絶対にそれをBさんに言ってはいけないということです。
なぜか?
あなた「Bさん、部屋でAさんがあなたの態度が悪いっていってましたよ」
Bさん「てめえ、何空気入れてんだよ。おれとAさんを仲悪くして喧嘩させたいのかよ」
Aさん「お前、何部屋ごと漏らしてんだよ」
となるわけです。
こういった行為を空気を入れると言います。
まぁ、まず誰も得をしないし、トラブルの元になりますので、やめましょう。
こういう空気を入れる行為をわざとやる人もいます。
あなたが空気入れられても平然としていましょう。
最後の非常手段

上記3つを守っていればほぼほぼ大丈夫です。
でも、それでもいじめられそうになった場合はどうしたらいいの?っていう心配性のあなた。
分かります。そんな方のために最後の非常手段を解説します。
刑務官に相談する
いわゆるチンコロは嫌われるとされますが、そんなことないです。
むしろそういういじめてくるやつの方が実際嫌われます。
なのでどんどん相談していいと思います。
ただ刑務官は基本的に証拠がないと動けません。
「あいつに殴られました」
「部屋で毎日言葉の暴力を受けています」
「飯を取られています」
こんなこと言ってもすぐには動いてくれません。
なぜか?
証拠がないからです。
同じ部屋の人間に話を聞く場合もありますが、口裏合わせられたら終わりです。
じゃどうすればいいのか?
喧嘩両成敗を狙う
基本的に刑務所は喧嘩両成敗です。
喧嘩したら両方懲罰行きます。
なので、殴られたら応戦し、言葉の暴力を受けたら言い返して、飯を取られたら何とってんだよと大声で騒ぐ、こうすれば間違いなく刑務官が駆けつけてきます。
すぐ別室連れていかれて調査です。
ただあくまで非常手段。
これをやると自分まで懲罰を食らいます。
僕の経験上、喧嘩両成敗という制度があるので意外と殴り合いの喧嘩はなかったなというのが僕の印象です。
まとめ

いかがでしたか?
- 嘘つくな
- 部屋ごと漏らすな
- 空気入れるな
この3つだけでも覚えて刑務所生活を送るとだいぶ違うと思います。
だいじょうぶ。きっとうまくいきます。
いってらっしゃい。
家族や友人が行くことになったからアドバイスが欲しい。
刑務所ってきつい?
いじめってあるの?
上手くやっていく方法があれば教えてほしい。